今月読んだ本
ども、サウナ探偵です。
11月に読んだ中で面白かった本をまとめておく。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン/暁佳奈
これ小説で読んだらおもしれえんじゃね?→正解。 嫉妬、後悔、絶望、あらゆる負の感情とそこからの転換が丁寧。よくわかんなくなりがちな戦争の描写もありありと浮かぶ。 文章が相当上手いんだと思う。 小説の展開の仕方の方が好みだな。
〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件/早坂吝
面白いタイトルだと思ったけど、単なる伏字なのね。タイトルを当てる、と。 犯人・トリックはミステリ読みなら誰にでもわかるんだけど、「それ以外の登場人物を論理的に排除」することができない。あからさまなのに、誰にも真相は見抜けないという傑作。
伝える力2/池上彰
池上氏の文章の良いところは、「私見」と「事実」が混同されていないところだと思う。 世の中には、これが区別されておらず、ほぼ読む価値のない文章が溢れている。 「国語の試験で難文を読解させるな。はじめから明確に意味をとれる文章を書け。」 全くもってその通りである。
アルジャーノンに花束を/ダニエル・キイス
あまりに恐ろしい話。 知的障害者が手術によってスーパー天才くんに。様々な経験をできるようになるが、その代償は…? 加速的に増大する知性に対して、追いつかない情緒に葛藤する様がうまい。 これを違和感なく翻訳すること自体が偉業だわ。
天久鷹央の推理カルテ/知念実希人
女御手洗潔ともいうべき自由奔放・傍若無人・情緒不安定・頭脳明晰な名探偵。語り手はもちろん凡人ワトソン君(とはいえ医師)。 知念先生は割と型通りというか様式美なとこあるよね。間違いなくおもしろいヤツ。 半沢直樹のような勧善懲悪のスカッと感。
スターティング・オーヴァー/三秋縋
鬱屈とした大学生、結ばれるはずだった女性、親友だったはずの人物との決裂、など、次作の「三日間の幸福」と通ずる要素が多い。このテの絶望煮込みみたいのは大好物。 超常現象を無視するでも説明するでもなく「あるものとして扱う」ところに好感を持つ。
おわり。
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