鈴と小鳥とそれから私とサウナ

柴村仁「プシュケの涙」感想&ネタバレ考察 なんなんだこの救いのねえ話は…


ども、サウナ探偵です。
単巻ラノベを読み漁っております。

今回読んでみたのは「プシュケの涙」

単巻ラノベ界隈では根強い人気の作品らしいので期待!
で読んでみた…。

あう…。

なんだよこれぇ…!

あらすじ

夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。彼女はなぜそんなことをしたのか?その謎を探るため、二人の少年が動き始めた。一人は、飛び降りるまさにその瞬間を目撃した榎戸川。うまくいかないことばかりで鬱々としている受験生。もう一人は“変人”由良。何を考えているかよく分からない…。そんな二人が導き出した真実は、残酷なまでに切なく、身を滅ぼすほどに愛しい。
「BOOK」データベースより

突き抜けるクズの香り

あらすじ、ミステリー感ただよってるけど、これほぼ大嘘なんだよな。
まず自殺じゃねんだわ。

目撃者の榎戸川君と変人の由良君、2人が組んで事件を探る探偵モノ、みたいな空気感のあらすじだけどさぁ、そういうんじゃねんだわ。

語り手は榎戸川くん、ほうほう、俺はこのサエない男子高校生の視点で物語に入っていったらいいんだね。そしていきなり変な奴に絡まれる。由良?なんか学校でも変人扱いされてるし、なんか、アブネー!

自殺した少女の家にガンガン侵入するし、ちょっとヤベーんじゃないの?

なんて思いながら読み進めてると、やべーのは語り手の榎戸川ちゃんだったことがわかる。

旭くんっていうドチンパンのお猿さんモンキーがテストの答案を盗もうとして、なんやかんやで鉢合わせた少女、吉野彼方ちゃんを脅迫したら滑って転んで窓から落っこちちゃった、っつー話。要は限りなく殺人に近い事故。
榎戸川ちゃんも不運にも居合わせてたっつーわけ。


つまり、吉野彼方ちゃんの自殺は榎戸川と旭のクソバカコンビが口裏を合わせたことによる隠蔽だったんだな。

そんで由良くんは名推理でこれに気づいてしまう。ちょっとカマかけるとチンパンの旭くんはベラベラと喋る、喋る。

旭くん、ちょっとお猿さんすぎてお話になんないわね。こいつが死んだらよかったのでは?クズすぎてイライラがすごい。突き抜けるクズの香り。

なんやかんやあって最終的に由良くんも飛び降りて重症、榎戸川くんと旭くん、退学ー!THE END.みたいな。
なんだこれ。


救いの終着点は死

え?いやまだページ半分残ってるけど?!
と思ったら、ここから語り手が少女に変わる。前半で不幸な死を遂げた吉野彼方に。時系列は1年前に戻る。

実はここからが本書の本番なんだな。

家庭に問題を抱え、お金を稼ぐために文化祭の準備に参加せずさっさと帰る吉野彼方。付き合いの悪い吉野彼方は、クラス中から疎まれる存在。バイトだからゴメンねって言えねえの、バイト禁止だから。
あげく援交疑惑まで噂される始末。

そんな中、ちょっかい出してくるのが前半で謎変人だった由良。2人が築く不思議な関係が描かれる。

前半はひたすらに得体の知れない人物だった由良に色がついていく。
自殺した不登校少女という""記号""でしかなかった吉野彼方にストーリーが付加されていく。

ほのぼの系打ち解けハートフルストーリーが展開していく。

でも読者は結末を知ってるんだよな。この少しずつ打ち解ける和やかな関係がクソバカの猿にぶち壊されることを。

救いがねえ…。

まとめ

なんというか、不思議な読書体験だった。
前半と後半でガラリと変わるストーリー、読んでる方は終始絶妙な居心地の悪さを感じることになる。
だってこんな不幸から立ち直ってこれから楽しい日々になるんだな!って思いたいのに、死ぬってわかってるからさぁ!

こんな素直に楽しめない小説ってなかなかないよ?!
いや悪い意味じゃなくてね。

著者の思惑通りってワケっすか。
しかもこれ単巻かと思ったら続編があんのな。吉野死んじまったけどな。
由良がまたマイペースに首を突っ込んでくのかな。メチャクチャ重体だったけどな。

あー!すっきりしない!すっきりしないよう!

おわり。


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