鈴と小鳥とそれから私とサウナ

殿様商売の成れの果て【TENET/クリストファー・ノーラン】ストーリーをおざなりにして未知なる映像体験とか言われても

 

見てきました、TENET。


見てきましたが。


俺の精神安定のために言わせてもらう、クソ映画であると。なんで評価高いんだこれ。とりあえずネタバレはないよ。

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どうクソなのか簡単にいうと、「時間逆行のアイデアやアクションシーンの迫力、映像美は素晴らしい!ストーリーも面白いのかもしれない。でも脚本がクソすぎて結果すべてが台無し」という感じ。


とにかく見た後の後悔がすごかった。貴重な休日の午前と2千円近いお金を失った虚無感。パチンコで5万負けたときみたいなテンションの下がり方だったよ。俺のワクワクを返してくれ。マジでノーランの映画はギャンブルだな。絶対に映画館で見るべき!か、映画館で見てクソほど後悔する映画かしかねえな。


ちなみに俺が今までに見たノーラン作品と感想は、以下のような感じ。なので、似たような人は似たような感想を抱くかも知れない。

・インターステラー →最高。この世で最も好きな映画の一つ。

・ダークナイト →ジョーカーこっわ

・インセプション →話は難解とにかく映像がすごい。

・メメント →細切れに逆行する構成が面白い。

・ダンケルク →ゴミ山から拾ったゴミ。


本作TENETは、インセプションの「難解だが映像は凄い」という特性からストーリー性をまるっきり排除してダンケルクの退屈さをプラスしたみたいな作品。俺が本当に嫌いなやつ。


あらすじはこんな感じ

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めちゃくちゃ面白そう!あらすじ!その実、一切説明のないウンコ。ヱヴァンゲリヲンQのシンジくん並みの置いてけぼり。


未知なる映像体験!とか言われてもね、ストーリーに引き込まれなきゃYouTubeの衝撃映像とおんなじなんですよ。ストーリーに引き込ませてくれ。頼む。レビューサイトのコメントを見ると、「わかんなかったけど面白かった!」そればっかり。やっぱり誰も何もわかってねえんじゃねえかよ。なーにがよくわかんなかったけど面白かった!なんだよ。なにが考えるな感じろなんだよ。Filmarksの評価もそういう脳死高評価がポイントを押し上げてて反吐が出る。


そうやって両手離しになんだかスゲー!わかんねーけど面白かったー!とかバカみてぇなこと言ってるから「オッ、なんやストーリー適当でもワンアイデアの衝撃映像だけで押し切れるんちゃうか?」ってなっちまうんじゃねえのか?クソ映画でもノーランのブランド力で大ヒット、アホか。殿様商売の成れの果てじゃねえか。こんな傲慢を許していいのかい。ノーランをつけあがらせんな。監督・原作はノーランでいいから、もう脚本は別の奴に書かせてくれ。


しかし確かに映像は凄いんだよな。そこはもうノーランの手腕のなせる技というほかない。時間の逆行という、タイムトラベルとも違う、同監督のメメントのように細切れに遡っていくのとも違う。まさに音楽の逆再生のように、世界が逆再生されていく、その中で自分だけは時間が前方に進む自覚のもとで行動する。コンセプトは最高に面白すぎる。そんで逆行シーンの映像も、本当にすごい、不思議な感覚。飛行機が突っ込むとことか、車が逆走するとことか。単純にクソ面白い。


だけどストーリーが頭に入ってないので全ての出来事の必然性がわからない。故にすごいシーンなのに全く没入できず、クソ面白くない。クソ面白そうなのにクソ面白がれないのでクソストレスが溜まる。つまり、面白くないわけじゃなくて、面白いかどうかもわからない。内容を論じられるレベルに立てない。悲しい。


「考えるな、感じろ」


確かにそうとしか言いようがないが、それがマッチする映画としない映画がある。本作は完全に後者なのだ。


例えば物語のキーポイントになっている科学技術の難解な論理について「考えるな、感じろ」というのは理にかなってる。難しい言葉が並んでワクワクする、それだけでいい。でもストーリーについて「考えるな、感じろ」はダメだ。「物語」を見ているという、映画というコンテンツの根幹に関わる要素だから。というかストーリーこそが映画そのものの本質だから。でもTENET、これなんだよ。


ハナからストーリーを理解させる気がないのが本当に腹が立つ。2回目を見れば1回目にわからなかったことがわかるだ?パンフに詳しく書いてあるだ?1回で楽しみきれない映画なんて映画として破綻してるんですわ。そりゃ何回も見てパンフを読み込めばお話の全容がわかるんでしょうよ。もはや知りたいとも思わねえけどな。多分何回も見て内容を理解したら好きになってしまうと思う。でもそれでは正当な評価にならない。


そしてストーリーがわかんなければ、登場人物が全員何者なのかもわからない。女が味方でおっさんが敵ということ以外なんにもわかんなかった。なんで味方で、なんで敵なのかは全然わからん。本当になっっっんにもわからん。そんな適当なシナリオ運び、適当な人物描写で引き込まれないっすよ。興味の持ちようがないよ。行間読めって?日本人かオメーは。クソつまんなすぎて劇場で5回くらい意識が飛びかけたわ。視聴者を眠くさせる映画なんて最低だよ。こんなの監督の自己満足じゃねえか。休日の朝からおっさんのオナニーに付き合わされるこっちの身にもなってくれ。


勘違いして欲しくないのは、お話は実は面白いのかもしれない、ということ。というか、メチャクチャ面白そう。でも映画としてはダメ。面白い話ならきちんと面白がらせてほしい。1から100まで説明して欲しいわけじゃない、そんなのクソつまらんからな。でもこれは流石に視聴者に丸投げしすぎ。視聴者に努力を強いるんじゃないよ。時間逆行の映像の凄さを見せつけたかったならば尚更、ストーリーはストレスなく提示できた方が良かったんじゃないの?なんか映像はスゲーけど話がわかんねーからモヤモヤなんだよ。YouTubeで航空事故の映像見てるのとおんなじなの。背景がない。

映像美に力入れすぎてストーリーに注力できなかったのか?じゃあ脚本は誰かに頼みなさいよ。こんな不親切極まりないテキトーな暴投されるくらいならその方がいいよ。


と思ったら、俺の大大大好きなインターステラーの脚本は弟らしい。ダークナイトも弟のよう。もう脚本は弟に頼んだ方がいいんじゃない?ね?そうしようよ。お願いしますよ。

とにかく、2回見たら面白いとか、パンフレットに詳しくとか、そういうのは否定しないけど、面白いなら初見からバッチリ楽しませてくれよ、ということです。

 

てか、女デカくね?191センチ?スゲーなオイ。エリザベス・デビッキ。そしてすんごい美人。この女優を知れたことは収穫だわ。それは、よかった。すごく。

あと音楽はめちゃくちゃ良かったです。


今作で得た知見

「監督クリストファーノーラン、脚本クリストファーノーランは地雷かもしれない。」

 


おわり。