・何もかもがうまくいかない
・現状を変えたいけど何から手をつけたらよいか…
めちゃ黄色い。
全人類に捧ぐ必読書
サウナ探偵です。
今回の記事は全てのサラリーマン、そして全ての非サラリーマンにオススメの一冊を紹介したい。
今更紹介するまでもない超有名作。全世界1000万部の超ベストセラー作品「ザ・ゴール」である。
100%娯楽小説でもなく、100%ビジネス書でもない、いい塩梅でストーリーを楽しみつつ、製造業の生産性改善について面白いほどわかる一冊だ。
企業の最終目的とは
企業の最終目的とはなんだろうか。
コストダウン?
工作ロボットの効率の向上?
マーケットシェアの拡大?
否、利益をあげることである。
主人公アレックス・ロゴは、ある機械メーカーの工場長。長引く採算悪化を理由に、突然、本社から工場閉鎖を告げられる。残された時間は、わずかに3か月。それまでに収益体制を改善しなければ、工場は閉鎖され、多くの人が職を失ってしまうことになる。半ば諦めかけていた彼だったが、学生時代の恩師ジョナに偶然再会したことをきっかけに、工場再建へ向けて意欲を燃やし始める。…以下略
引用元:「THE GOAL」より
ボトルネックとは
作中、工場の生産性の悪化、ひいては利益を下げる元凶として何度も登場する「ボトルネック」という言葉がある。
辞書的な意味は以下のようなものだ。
《瓶の首が狭いところから》
物事の進行の妨げとなるもの。難関。隘路 (あいろ) 。ネック。
引用元:goo辞書
工場の生産現場の話をされてもピンとこない人も多いだろう。日常生活で出会うボトルネックの例を考えてみる。
例えば、自動車
制限速度50キロの道がある。全員が時速50キロで走っていれば、渋滞は生じずスムーズに車が流れる。
しかし一台だけ時速30キロで走る車がいると、それより後方の車は全て30キロ以上の速度を出すことが出来なくなる。たった一台の遅い車のせいで、最後尾の車が目的地に到着する時刻(≒スループット)は大幅に遅れるのである。
例えば、駅の自動改札
新宿駅ではホームから改札を出るまでに数分かかる。大した距離でもないにも関わらずである。何故だろうか。
それは自動改札の数、処理数が限られているからだ。自動改札の前に1列に並ぶ様子を見たことがあるだろうか。俺はない。狭い隙間に左右から無秩序に人が流れ込む様子は、まさに瓶の口に向かって流れる液体を思わせる。
改札を出てその場で止まってしまう人もいる。そうなるとその自動改札は完全に処理能力が失われ、スループットが0となる。
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イメージが沸くだろうか。
抽象化すると、ボトルネックとは、「自分が処理すべきタスクが溜まっている工程」と言い換えることが出来そうだ。
そんなボトルネックを特定し、これを中心に据えた工場全体の生産プロセスを改善することで、収益性をV字回復させるストーリーが「ザ・ゴール」だ。
日本での翻訳が17年禁じられていた
「ザ・ゴール」は1984年当時、世界中で大ヒットとなったらしい。しかし日本だけでは17年の間、翻訳が禁じられていた。
日本人がこの内容を実践してしまうと、生産性が最強になってしまうかららしい。貿易摩擦を引き起こし、世界経済が大混乱に陥ると、ゴールドラット博士は考えていたようだ。
いやほんとかよって感じだけど、当時の日本はそれほど評価をされていた(少なくともゴールドラット博士には)ということ?なのかな?
いずれにせよ、読ませる人によっては世界を変えてしまうほどインパクトのある内容ということだ。
漫画もある。
とにかく””面白い小説””
そしていかんせんクソ面白い。
「ビジネス」と名のつくだけで敬遠する人も多いかもしれない。俺は娯楽小説が好きなんだと、勉強のために本を読んでるんじゃねえんだよと。
安心していただきたい。
「ザ・ゴール」はストーリーが抜群に面白い。読んだときに思い浮かんだのは「半沢直樹」をはじめとする池井戸潤の経済小説だ。舞台は企業、上からの無理難題、中間管理職の問題解決ストーリー。
みんな好きなヤツだな?
単純に小説として最高に面白い。
「ザ・ゴール」は人生のバイブルとなり得る
「ザ・ゴール」はビジネスマンや工場勤務でない人にこそおすすめしたい。
古い本なので、実際の生産現場では多かれ少なかれこの考えは取り入れられていることだろう。そういった環境に身を置いていない人こそ、読んでほしいのだ。
なぜならばこの本の本質は「問題解決」だからである。
どんな仕事をしていようと、問題は発生する。仕事だけじゃない、家族関係、友人関係、人生は問題の連続だ。
作中でもアレックスの直面する問題は工場の建て直しに限らず、離婚の危機に渡る。
「ザ・ゴール」はこうした人生における様々な問題を解決するための糸口を探す手助けとなり得る。そのための基盤となる考え方を教えてくれるのだ。
多くの人にとって、「ザ・ゴール」は人生のバイブルとなることだろう。
まとめ
エリヤフ・ゴールドラット博士の世界的ベストセラービジネス小説「ザ・ゴール」を紹介した。
面白い上にためになるって、最強の本じゃない?
ただ、ある程度の裁量のあるポジションでないと、仕事で即座に生かすのはなかなか難しいかもしれない。
ソフトウェア開発にも適用できるだろうか?時間のある時に考えてみたい。
ちなみに続編「ザ・ゴール2」が存在する。
こちらは製造業に限らず、より多くの人に実践的な興味深い内容なので、また改めて紹介したい。
おわり。
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