ども。
2020年も本を読んだ。
130冊くらい。
続きものがあるにしても、100人分くらいの登場人物の視点で出来事を体験したと考えるとなんだかすごいね。
2020年に読んだ本のまとめ、総決算として記録しておく。面白かったの5冊とつまんなかったの5冊。
必ずしも今年出版されたわけではなく””俺が今年読んだ””中からの選出、どこまでも主観であることを断っておく。ジャンルも別に絞ってない。一般文芸からラノベ、新書まで。
面白かった5冊
面白かった本を5冊をあげてみた。。
最近は感性が肥えてきたのかスパッと面白かったあ!と思えるものがあまりなくなってきて悲しい。記憶を消したい。細かいことを気にしなくなりたい。
失われた過去と未来の犯罪
- 作者:小林 泰三
- 発売日: 2019/08/23
- メディア: Kindle版
全ての人類の記憶能力が失われ、半導体メモリと脳を接続して記憶を保つ時代。メモリの取り違え、消失、複製によって起こる数々の事件を描きアイデンティティの本質に迫るクソおもしろ小説。アリス殺しシリーズよりこったのが好き。 あと表紙がいいね。 追悼。
クラインの壺
- 作者:岡嶋二人
- 発売日: 2013/02/08
- メディア: Kindle版
おもしれェー!レディプレイヤーワン、ベイカー街、SAOみたいなVRゲームの話。予想通りの展開と思いきや二転三転するので気持ちいい。ラストは””これがゲーム脳か””となってしまったわね…。 両手放しで面白い一冊。
怪獣生物学入門
怪獣生物学入門(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)
- 作者:倉谷滋
- 発売日: 2019/12/20
- メディア: Kindle版
クッッッッソ面白い。様々な怪獣を例に取り、進化生物学的、動物形態学的に徹底的に考察する本気のおふざけ本。 「ボディプラン」という概念には衝撃を受けたわね。勉強になるなあ。俺はウルトラマンとかガメラは好きだしわかるけど、マタンゴとか寄生獣とかは知らないという立ち位置。でも全編通して生物学的な示唆がハンパなくて、背景知識が無い章でもクッソおもしろかった。
恋に至る病
- 作者:斜線堂 有紀
- 発売日: 2020/03/25
- メディア: Kindle版
バビロンの曲世愛を思い出した。 手を下さずに100人以上を殺した少女と、その1番近くにいた少年の話。 こんなにラストの解釈が割れる話ある? ストーリーはかなり好きなんだけど、「ラスト4行の衝撃的」とかいう脳死コピーで台無しなんだよなあ…。やめてくれよそういうの…。
このすば!シリーズ
この素晴らしい世界に祝福を! あぁ、駄女神さま【電子特別版】 (角川スニーカー文庫)
- 作者:暁 なつめ
- 発売日: 2014/01/25
- メディア: Kindle版
異世界ホームコメディ。らしい。死んだ日本人が異世界に転生してチート能力で無双する話、ではない。主人公が夜這い、セクハラ、器物損壊、詐欺、脱税したり、棚ぼたで成金になったり、宗教戦争がおきたり、そういうドタバタ的な、コメディ的な話。だが憎めない。まさに愛すべきクズ。
ダメだった5冊
個人的にダメだった5冊。サイコーに面白いと思う人もいるかもしれないけど俺には合わなかった5冊。
冷たい校舎の時は止まる
- 作者:辻村深月
- 発売日: 2012/09/28
- メディア: Kindle版
雪の校舎に閉じ込められた高校生8人。自殺した同級生は誰?人物の掘り下げが濃かったので、人間ドラマとしては面白かった。その分ミステリー感は薄いので、ミステリーを意識した解決編から急激に面白くなくなる。唐突な読者への挑戦とか叙述トリックが作風にマッチしてないのでオチが台無しだった。 やりたいこと全部詰め込んで方向性が定まらなくなった感。 途中まではすごく面白かった。
ぼくらは虚空に夜を見る
- 作者:上遠野 浩平
- 発売日: 2012/08/09
- メディア: 文庫
ヱヴァンゲリヲンQのシンジくんみたいな気持ちになった。前半意味わかんねーと思いながら読んでたら最後まで意味わかんないままいつの間にか終わった。面白くないわけではないと思う。多分こういう「すべての設定が架空の物語」が苦手なだけ(伝われ)。パルスのファルシのルシがパージでコクーン。
ノースライト
このミス2位だけど、個人的にはそこまででは…。 建築関連の云々がクドくて飽きてしまい、そのたび読み進めるのが止まり、前半200ページに一週間かかってしまった。後半は話が動くのだけれど。 本筋から脱線したマニアックなとこにこだわってる小説は苦手だ。このミス2位という看板に期待した内容ではなかった。
エンダーのゲーム
- 作者:オースン・スコット・カード
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: Kindle版
原文からそうなのか、訳が悪いのか、半分くらいしか言ってることがわからん。内容は最後にオッっとなるけど、基本的に下巻のラスト50ページまで全然おもしろくない。し、最終的にもやっぱりおもしろくない。根暗の少年が騙されて宇宙を救っちゃった話。こういう「当時はセンセーショナルで、後の作品に影響を与えた」系は合わないね。共感もできなければ面白がれるポイントも無し。なんなんだこの話は。
AIの壁
- 作者:養老 孟司
- 発売日: 2020/09/29
- メディア: Kindle版
賢い人のブレインストーミングを延々読まされてる感じでパリサツ意味不明。 養老さん気持ちよく自論を展開したいだけで他人に理解させる気はあんまりないんだろうな。 やたら懐古主義が滲み出てて不愉快。AIを題材にしながらなぜレガシー主義になるのか意味不明。最後の数学者との対談は特に不愉快で、全般に自分たちが高尚で世の中は馬鹿ばかりだというスタンスが透けて見える。食べログを使う奴は生き物として終わってるんだってさ。お前の生き方が正解なわけじゃねえぞ。勘違いすんな。
以上、2020年に面白かった5冊とダメだった5冊をあげてみた。
おわり。