こういうファーストコンタクトもあるのか
ども、サウナ探偵です。
すんげえ面白えファーストコンタクトSFがあった。
法治の獣
「SFが読みたい!2023年版」のベストSF2022国内版で1位という世間に認められた傑作。
海外編の圧倒的1位はアンディ・ウィアー「プロジェクト・ヘイル・メアリー」なので信用できそう。
んで、本作はファーストコンタクト短編3発。 どれもSF的に抜群に傑作だった。
エンタメとしてどうかは置いといても。
生物学にかなり振り切ったSF。 好みですね。
SFとは「ある架空の条件下での事象の観測」という箱庭遊びであると認識させてくれる1冊。 思考実験のひとつ。頭を使った遊び。
多くのファーストコンタクトモノはファーストコンタクトはする前提の話だけど、本作は「人間が一方的に認知した生態系に如何に介入するか、あるいは静観するか」みたいな話。
ここがねぇ、ナイスっすね。
確かに人間が介入したそれ自体がその生態系を崩壊させる危険ってあるよなあ。
目の付け所がSHARP。
多くのファーストコンタクトは人類よりも進んだテクノロジーと会合するけど、確かに人類側が高水準側でもいいはず。
だって人類よりもはるかに高水準なテクノロジーがあるのなら、既に人類は干渉を受けててもおかしくないからね。
そこはまあ、三体のメイン論理「暗黒森林」があるのかもしれないけど。
しかしこうSF読む時は本当に生物学と情報工学をやっててよかったと思うわ。
解像度がちげぇもん。多分。
SFってモノによっちゃ「サイエンス・フィクション」というより「サイエンス・ファンタジー」って感じのも多いけど、アドレナリンが出るのは前者、断然こういうハードSFやね。脳にいい刺激が来てる感。
読む人を選ぶ感はビンビンだけど、ハマればガチで面白い一冊。
おわり。