ども、サウナ探偵です。
トネ・コーケン氏の「スーパーカブ」2巻を読んだよ。
ゆるキャンみたいな「女子高生×おっさんの趣味」モノと思って読み始めたけど、2巻まで読んでちょっと認識が変わってきた。
にしてもいやはや、1巻の時点でもコイツ結構腹黒いなぁ〜と思ってたけど、加速してきたね。
リアルにいたら友達になれないと思うけど、はたから見てる分には悪くない。
スーパーカブ2 #読了
— サウナ探偵 (@krsw_lapin) 2021年6月14日
2巻ということで、それぞれがキャラ付けされていく。
小熊→ひねくれ女。感じが悪い。腹黒い。
礼子→バカ
椎ちゃん→天使。推し。1番可愛い。水色のリトルカブに乗ってるので実質俺。
リトルカブ乗ってた頃にこれ読んでたら、ぜってー手放さなかったなあ。 pic.twitter.com/Zvlk8RWuAy
新キャラ登場
まず2巻の大きいイベントは、新キャラの登場。
恵庭椎ちゃん。140cm。高級自転車に乗るイタリア被れ少女。実家はパン屋。かわいい。推し。
文化祭のクラス企画の中心人物で、荷物運びに困ってるところを小熊と礼子のスーパーカブに助けられて2人に懐くようになる。無限にコーヒーを飲ませてくれる。
俺にも懐いてくれ。そしてコーヒーを淹れてくれ。
1巻はどこまでも「小熊&スーパーカブ」の構図だった。一応礼子も出てくるけど、距離があった。修学旅行のくだりで仲が縮まった感はあったけどね。それを踏まえたのが2巻。
スーパーカブに関わることで、人との関わりも芋づる式に深まっていく。
ちなこっちが1巻の感想ね。
キャラ付けが深まってく
で、女子高生が3人も集まればそれぞれに立ち位置が定まってくる。
主人公小熊はとにかく腹黒さが目立つ。そして性格が悪い!
スキー"なんか"よりカブの方が面白いに決まってる、とか、サーフィン"なんか"よりカブの方がいい、みたいな謎の選民思想がイタい。
無根拠の全能感と言いますか。お前知らねえもんを知らねえってだけで否定して回ってんじゃねえよ。みたいな。
1回痛い目にあってほしい。
でもまあ高校生のメンタリティってこんなもんだったかもな。身に覚えがありすぎて効く。
礼子、椎ちゃんと話してる時も「えっ!そんなん言う?!」みたいな発言が目立って、よくコイツ嫌われねえなって思う。
礼子はおバカキャラが目立つ。
カブの外見への謎のこだわりとか、かと言って装着してみたらみたでコロコロ発言を変えたり。椎ちゃんをボックスに詰めようとしたり、蛇行してみたり。
コイツがおバカ担当になることで全体の雰囲気が和やかになっていい。
椎ちゃんは天使。1番かわいい。推し。
青のリトルカブに乗ることになるのもいい。俺も同じのに乗ってたから。親近感がカンスト。
と、いう風に、人物像が深掘りされていくのが2巻。
「ゆるキャン」とは違う方向性
で、2巻まで読んで思ったのは、この小説は「女子高生たちがカブに乗って冒険、いろんなとこに行って、いろんな体験、楽しい!」みたいな話じゃねえなってこと。
「カブ沼にハマった奴が偶然女子高生だった」話だと確信した。
トネ・コーケン氏、別に女子高生が書きたかったんじゃなくて、カブの話が書きたかったんだなあってすごくわかる。
もっというと、スーパーカブを通したさまざまな原体験を描いたものなのかなって。それを効果的に見せられるのが多感な10代の女の子だったってだけで。
だから例えば同じ様におっさんの趣味を女子高生にやらせる「ゆるキャン」なんかとは根本的に方向性が違う。本質が女子高生にあるか、道具にあるかと言う話。
「スーパーカブ」はどこまでも、「"モノ"に対する姿勢」に焦点が当たってると思った。
カブをカスタマイズして、利便性、性能がアップデートされることにフォーカスしている。
アニメの彩度アップ演出も「モノ」に感動した時だしね。
ゆるキャンとかヤマノススメみたいな、どっちかっていうと人物に焦点が当たってる作品から流れてくるとハマらないんじゃないかなあ、と思ったりする。なんか求めてるのと違うなあって。キャラクターも地味だし。
もちろんゆるキャンとかにはその求める方向性があるので、人物フォーカスだから、物体フォーカスだから悪いとかじゃなくてそもそも市場が違うイメージ。
シールドつけたりハンドカバーつけたり、アブラッシブウール?なんそれ?みたいな。オッサンが後ろに透けて見え過ぎる。小熊の後ろにオッサンの背後霊が見える。
でもそれがいい。
おわり。
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