ファーブル昆虫記って読んだことある?
あの寄生バチの話怖かったなあ。
バケモンがバケモンを観察する小説
ども、サウナ探偵です。
2019年の芥川賞受賞作品「むらさきのスカートの女」by今村夏子 を紹介しよう。
簡単にいうと、バケモンがバケモンを観察する謎小説だったよ。
意味わかんねえんだけど、何が面白えんだかわかんねえんだけど、なんか面白かったんだよなあ。
あらすじを要約してみる
町でウワサのむらさきのスカートの女。ボサボサの髪の毛でいつも同じベンチに座ってクリームパンを食ってる不審者。近所の子供からは肩を叩いて逃げるという遊びのタネにされる職業不明年齢不詳女。
そんなむらさきのスカートの女に興味を持ち、あわよくば友達になりたいと考えるのは「黄色いカーディガンの女」こと""わたし""。
求人情報誌に細工するなどして、むらさきのスカートの女を同じ職場に導くわたし。日々変化するむらさきのスカートの女の観察を続ける。友達になるべく、話しかけるタイミングを見計らいながら…。
出典: 俺
何の話なんだよ
は????
って思った?あらすじ見て。
俺も何書いてんのかわかんなかったわ。そして読んだ後も「ハァ?!」ってなった。理解を超えた思考は身体が拒否するようにできているので。
でもなんか面白かったんだよなあ。なんだこれ。
要するに、「むらさきのスカートの女」を観察する「黄色いカーディガンの女」の話。
バケモンを観察してる本人もバケモンという構図。
バケモン同士の邂逅。
そういうの、前に見たことあったな。
芥川賞ってこういうのがウケんの
「コンビニ人間」by 村田沙耶香がそういう話だったよね。
バケモン VS バケモン。ゴジラ VS キングギドラ。ガメラ VS ギャオス。大怪獣空中決戦。
これも2016年の芥川賞受賞作品。芥川賞ってこういうのがウケんの?知らんけど。
こう、「異質」というか、「変」っていうか、平たくいうとちょっとキモめな人の話。
なんだかよくわからん読書体験。「むらさきのスカートの女」を読み終わって真っ先に「コンビニ人間みてえだな」って思った。
異質な人たちの物語で、なんだか全然よくわかんねえけどなんだか面白かった、みたいな感じがさ。
なぞの浮遊感
全編通して、なんだか捉え所がないというか、フワフワした感じがある。
その理由はおそらく、語り手の素性が徹底的に伏せられているせいだと思った。語り手が自分のことを話さないので、観察対象のむらさきのスカートの女に焦点が当たる。
視点人物の心情や行動は必要最低限で、観察対象のほうがいきいきと描写されてる。作中で1番いきいきと描写される人物が、こちらは徹底的に心情描写が排除されてる。
普通、小説って語り手が自分のことを喋るけど、本作はそうなってない。これが「観察日記」っぽさの所以かなって。
いま書いてて気づいたわ。
まとめ
2019年の芥川賞受賞作品「むらさきのスカートの女」を読んだ感想などを雑記してみた。
これまじで謎の読書体験すぎるからみんな是非読んでほしい。
クソデカフォントで150ページしかないから1時間ちょっとで読めるよ。
こういうの書ける人って普段どういうこと考えてんだろうな。人間力が足りねえからわかんねえや…。
おわり。
この記事を気に入っていただけたら、Twitterフォロー、はてなブックマークお願いします。
Follow @krsw_lapin
他の記事