鈴と小鳥とそれから私とサウナ

ギガが減るんじゃねえよ




ギガ、減りたくなくね?

ギガ、増えたくね?





「ギガが減る」という言葉


f:id:krsw_lapin:20191214095631j:plain

サウナ探偵です。

「ギガが減る」という言葉。
 
聞いたことがあるだろうか。
違和感がヤベェ。めちゃくちゃ頭悪そう。
言いたいことはわかるけども、あぁぅ!ってなる。
若者言葉なんだかオジサン言葉なのか知らんけど、近年まれに見る国家を揺るがすすんごい違和感。

そんな「ギガ減り問題」に必ずついて回るのが「カロリー問題」「キロ問題」だ。

「カロリーは単位だけど、ギガは接頭辞じゃん、だから変。ハイ論破。」
「キロも接頭辞だけど普通に単独で使うよね???」
「ぐぬぅうう!!(憤死)」

みたいな話をよく見かける。

しかし、個人的には、やっぱり「接頭辞だから変」でいいのでは?って感覚的に思ってしまう。

ので、少し整理してみることにした。

パターンをまとめてみる


とりあえずパターンをまとめてみた。
基本的にギガやキロは接頭辞なので単独で使うことはない。単独で使われる場合は何らかの省略があると考えるのが自然だろう。

まず省略しない使い方を考える。

「今月の通信量は8.5ギガバイトだ」
「体重が5キログラム増えた」

この場合はいずれも本来の接頭辞としての使用となる。ギガは情報量の単位「バイト」を修飾し、十億倍という意味を与えている。キロも同様に、重さの単位「グラム」に千倍という意味を与えている。


次は接頭辞のみの場合を考える。

「今月の通信量は8.5ギガだ」
「体重が5キロ増えた」

この場合はいずれも本来の単位であるバイト、グラムを省略した形だ。単位の省略にとどまるため、ギガ、キロの意味合いはやはり十億倍、千倍という修飾を与えるだけに過ぎない。


次に問題のケース「ギガが減る」を考える。

「動画の見過ぎでギガが減る」
「ダイエットに成功してキロが減る」

??????
やっぱり変じゃねえかよ。

意味が通るように言い換えてみる。

「動画の見過ぎで残りの通信量が減る」
「ダイエットに成功して体重が減る」

「ギガ」は「通信量」、「キロ」は「体重」と言い換えることができる。 この場合、ギガ、キロは単位を修飾する接頭辞の役割を超え、独立した意味を持つに至っている。


問題のケース「ギガが減る」に対応する言い方は「キロが減る」なのだ。

この例ではギガは情報量、キロは体重の代名詞になっている。名詞を接頭辞に置き換える使い方はおかしいと言えそうだ。


では「カロリーが高い」問題はどうかというと、カロリーはそもそも熱量の単位なので、接頭辞と並べるのは全くのナンセンスである。
この例は「単位は情報量や物理量の代名詞として使用することがある」と言えそうだ。

たとえば「グラムが多い」という使い方はあまりポピュラーではないが、分野によっては使うだろう。



結論


まとめると、以下のことが考えられた。

(1)接頭辞は、単位を略して単独で使われることがある
(2)単位は、物理量や情報量の代名詞として使われることがある
(3)接頭辞が物理量や情報量の代名詞として使われることは(少なくともこれまでは)ない

結論として、「ギガが減る」は「接頭辞を情報量の代名詞として使用している」点がおかしい。
「カロリー取りすぎで5キロ増える」の反論は成り立たないのだ。

接頭辞を名詞に言い換えた時に意味が通じる場合、これまでポピュラーではない使い方であると言えそうだ。

だが、それが悪いというわけではない。言葉とは変遷するものだからだ。違和感があるのは当たり前なのだ。言わば新人類なのだ。ジェノサイド/高野和明を読め。

腹立ちを意味する「ムカつく」も本来の意味は悪心である。結局全ては時代が決めるのだ。

5Gのサービスも始まることだし、数年後の高校生は「テラが減る」とか「ペタが減る」なんて言い出すに違いない。いいじゃねえかよ。多くの人がSI接頭辞を当たり前に知ってる時代。知らねえで使うのかもしれねえけどな。
逆にメガって何だよってなるかもな。マクドナルドの新商品も「ゼタマック」とかになるんだろうな。



だけどよ、「エゴサ」の誤用、お前だけはマジでクソ許さねえからな。
夜道に気をつけろよな。マジでよ。



おわり。



他の記事

www.sauna-detective.com

www.sauna-detective.com

www.sauna-detective.com

www.sauna-detective.com

www.sauna-detective.com

www.sauna-detective.com