ついに出ちまったな。
今世紀一の期待の一作が。
バケモンの続編はバケモン
ども、サウナ探偵です。
とうとう出ちまったな。
あの令和のバケモンミステリー、「medium 霊媒探偵城塚翡翠」(じょうづかひすい)の続編だよ。
みんな楽しみにしながらも不安を感じていたんじゃない?わかる。俺もだよ。なんたって「続編不可能」って言われてたもんな。どんくらいかっつーと館シリーズの10作目くらい楽しみで不安だった。
前作のキャッチコピーは「すべてが、伏線」。
今作のキャッチコピーは「すべてが、反転」。
どういうことやねんっつって。
結論から言おう。
前作を超えるとか超えないとかじゃない。新しいバケモンを生み出してくれた。「続編不可能」な前作から続くのは、「映像化不可能」の大傑作。
前作が逆転満塁サヨナラホームランだとしたら、今作は打率5割のバッターって感じ。
地獄に突き落とされたい人は読もう。
invert 城塚翡翠倒叙集/相沢沙呼 #読了
— サウナ探偵 (@krsw_lapin) 2021年7月9日
バケモンすぎて続編不可能と言われた前作から続くのは、映像化不可能のバケモンだった。
瞬間最大値のmedium、高平均値のinvert。
問題児のmedium、優等生のinvert。
本作を語るともれなく前作のネタバレになってしまうので何も言えん。
いいから読めとしか。 pic.twitter.com/8mB1qgiEEd
ひいき目に見てる自覚はある
正直前作を読んでるバイアスはかかってると思う。前作ありきでこんだけ楽しめたんだろうって。
でも前作読まずにinvert読む奴はいねえだろうからな。それでいいよ。
え?まだmediumを読んでない?
バカモン!!早く読め今すぐ読め!!
逆に羨ましいわ。これからmediumの衝撃を味わえて、待たずに続編読めるっつーのは。
いいから早く本屋いけ
まじで「invertどんなんやったんやろ、気になるわ〜」なんつってレビュー記事開いてる暇があったらさっさと読んだほうがいいよ。
俺は別にこの記事で本売ってビール1本買えねえようなアフィリエイト収入を得ようって思ってるわけじゃねえんだ。
この楽しさをはやくみんなと共有したい。そういうモチベーションなんですよ。
そろそろ内容の話に入るか。
今回は倒叙ミステリ
つまり古畑任三郎。
まず犯人の視点で殺人事件が起こる。
巧みな偽装によって事故や自殺として処理される。
そこに現れる霊媒探偵城塚翡翠。
「これ、殺人事件ですよ。」
あれれ〜?はわわ〜!っつって。ちょっとドジであざとい美人探偵翡翠ちゃんが今日もスパッと事件を解決。
前作で衝撃のデビューを飾った城塚翡翠のキャラクターが広がっていく。
っつーわけよ。
ネタバレを避けるとこんくらいしか言えねえんだな。
あと本作を語ろうとすると前作がまるっきりネタバレになっちゃうから悩ましいわね。
だからこのあとはmediumのネタバレ書くからまだ読んでない人は回れ右して。
invertのネタバレは書かんよ。
こっからはmediumを読んだ人向け
前作はひたすらに読者に「翡翠ちゃんぺろぺろ」って思わせといて最終章で地獄に突き落としてくる恐怖小説だった。
特に男性には心に傷の残る切れ味。ゆるふわのままでいてほしかった。
もうあの衝撃のオチをつけてしまったから、つまり「本当の城塚翡翠」を読者は知ってしまったから、続編は不可能と誰もが思っていた。
でもね、もうね、安心して読んで。
最良系と言える続編だろこれ。
前作よりも「城塚翡翠」というキャラクターにフォーカスしてる感(≒キャラ小説感)はあるんだけど、ミステリー要素も前作より上をいってると思う。前作のあれは言ってみれば飛び道具だからな。
読者は犯人視点で城塚翡翠に追い詰められる気分を味わうことになる。確かに前作を読んだ人間は全員「僕も翡翠ちゃんにいじめられたい!」って思うはずだからな。思うよね?
そして読者を煽るメタミステリ発言も健在。ミステリへの姿勢について今回も説教を受けることになる。
著者がマジシャンっつーのもあって、騙されたっつーか、手のひらで転がされてる感がスゲェのな。
このシリーズ読んでるとマズい何かに目覚めそうになっちまってヤベェよ。
なんにせよ、前作のファンも安心して読んでくれ!とだけ言っておく。
まとめ
正直まだ読んだばっかりなので、興奮して勢いで書いてしまった部分がある。多分読み取れてない点がたくさんありそう。これは少し冷まして再読っすね。
でもあのmediumの続編として納得のいく内容だったことは確か。
続編不可能なんて言われてたけど、このパターンなら無限に続編できるな。
早速次が楽しみになっちまったわ。
おわり。
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