単巻ラノベ漁りそのX
ども、サウナ探偵です。
単巻ラノベを巡る旅をしています。
「単巻 ライトノベル おすすめ」で日々検索をかけています。
そんな中気になって読んでみた一作、来楽零氏の「ロミオの災難」。
田中ではない。
気になりつつどこにも見つかんなかったんだけど、Kindle Unlimitedにあったのでハッピー。3ヶ月トライアル99円だったから先月入ったんよ。
ワーイワイとくるくる踊りながらダウンロードして読んだ。
あらすじを要約してみる
まずは簡単にお話を紹介しよう。
演劇部室で見つけた「ロミオとジュリエット」の台本に部員の名前を書き入れた瞬間、死者の""恋心""が憑依した。
男女関係なく、部員全員から急な恋心をむけられるのはロミオ役の主人公。
事態を打開すべく演劇部OGに相談したところ、この台本は数年前の演劇部員がアレンジしたものだと判明。その時の部員は文化祭に向けた合宿の帰りにバス事故で全員が亡くなっていた。
死者の無念を晴らすべく、部員の正気を取り戻すべく、文化祭発表の成功を目指す。
という話。
出典: 俺
ロミオの災難/来楽零 #読了
— サウナ探偵 (@krsw_lapin) 2021年7月1日
単巻ラノベ漁りそのX
死者の”恋愛感情のみ”が乗り移るという突飛な設定のエンタメ作品。
アイデア一本じゃなくて割と作り込まれてておもしろかった。
綺麗に終わるけど彼らのこれからが知りたくなるヤツ。
Kindle Unlimited pic.twitter.com/FqoXkaUCtB
突飛だけど高いエンタメ性
数年前の演劇部は男1人に女4人のハーレムで、女4人は全員男1人に恋愛感情を持っていた。でも全員死んだ。
その無念がこもった台本に名前を書き入れたことで、本来演じるはずだった死者の「恋心のみ」が現代の演劇部員に憑依してしまった。
という設定。
完全に人格が変わる感じじゃなくて、恋愛感情だけってのがおもしろい。それも男女関係なく、ってとこがスパイス効いてる。
つーわけで、死んだ演劇部OBOGの無念に踊らされて、迷惑にも主人公に惹かれるイカれたメンバーを紹介するぜ!
・雛田 主人公が片想いしてる美少女。今までに恋愛感情を感じたことがない。
・村上 サバサバ系女子。長身。男装の麗人。
・西園寺 イケメン男子。村上に片想い。貧乏。
・新堂 元々主人公に片想いしてる少女。弱気。
つまり、恋愛感情を知らない奴とか、オトコ女に片想い中のイケメン男子とか、元々主人公に片想いしてる女子とかが、全員主人公に恋愛感情を抱くことになる。
クセがすごい。
しかも理性では変だとわかってる。死者の感情に踊らされているとわかっている。なのに本能では主人公を求めずにいられない。
設定がおもしろすぎる。エンタメがすごい。
もっと彼らの話が見たい
物語は序盤で恋愛感情が憑依し、舞台の成功に伴いラストに憑依が解けるまでを描く。
つまり主人公以外の人たち、全員本編中は正気じゃない!
一応ヒロイン?の雛田は、恋愛感情という概念を知らないばかりに、「自分の本当の感情じゃないとしても、はじめて手にした恋愛感情を失いたくない」なんて言う。
そのわりに、憑依が解けるとサラッと元に戻ってしまう。
が、モヤモヤした感情はある様子。
本作は、彼らの青春のプロローグ、みたいな状態で幕を閉じる。
騒動を通して、変わったり変わらなかったりする彼らの関係がおもしろい。
こいつらが正気に戻った後、どうなるのかもっと知りてえ…。
まとめ
「ロミオの災難」を紹介した。
エンタメ要素の強い特殊設定の青春モノってかんじだった。
突飛で目を引く設定って、それ故にスベってる作品も多いと思うんだけど、これはきっちりキマってる。
このいいところなのにスッキリと終わらす感じ、好みですね。
凡庸な青春モノに飽きた人は是非。
おわり。
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